ファラオ・ハウンド
古代エジプトから不変の姿を現代に伝える神秘的な犬
[犬種] ファラオ・ハウンド [原産] マルタ共和国 [別名] ケルブ・タル・フェネック [体高] オス:56~63.5センチほど メス:53~61センチほど [体重] オス、メス:20~25キロほど [歴史] 最も古くから存在する古代犬のひとつで約3000年もの間、その外観は変わっていないといわれています。紀元前3000年ごろから、古代エジプト王朝で寵愛されガゼル猟犬として飼われていました。その後、ウサギ狩猟犬としても活躍し、1979年にはマルタの国犬に指定されました。 [外観] やや胴長ですが、全体的に筋肉質で引き締まっており、その体のシルエットは優美なカーブを描いています。琥珀(こはく)色の瞳、大きな立ち耳、細長い顔つき、長いマズルと四肢が、高貴で神秘的な雰囲気を漂わせます。全身を覆う被毛は、短く光沢があります。毛色はタンまたはリッチタンで、胸や顔などに白い斑がでる場合があります。 [性格] そのプライドの高そうな風貌に反し、とても友好的で人なつっこい性格をしています。飼い主や家族には忠実ですし、遊び好きなので子供とも相性が良いです。 |
ブラジリアン・マスティフ
狙った獲物は逃がさない!
[犬種] ブラジリアン・マスティフ [原産] ブラジル [別名] フィラ・ブラズィレイロ、カオ・デ・フィラ、ブラジリアン・ガードドッグ [体高] オス、メス:61~76センチほど [体重] オス、メス:41~50キロほど [歴史] 祖先犬は、16世紀ごろのマスティフ系の犬で、ブラッドハウンドやブルドッグなどを掛け合わせて作られたといわれています。追跡能力が高いため、主に猟犬として活躍していましたが、番犬、牧牛犬としても使用されていました。獲物に攻撃を加えるのではなく、生け捕りにするのが主な役割でした。 [外観] 上唇と首の下の皮膚は垂れ下がっていて、典型的なマスティフ系の風貌をしています。頑強な骨格が特徴的で、均整のとれた体型をしています。被毛はスムースコートで、短く密生しています。毛色はブリンドル、フォーンなどさまざまです。飼い主や家族に対しては忠誠を尽くします。 [性格] 勇敢で攻撃性・警戒心が強く、見知らぬ者に対しては容赦なく攻撃をくわえる場合があるので、飼育禁止になっている国もあります。その高い攻撃性と運動量の多さから、初心者には飼育が難しいといわれています。 |
ブラック・アンド・タン・クーンハウンド
均整のとれた体型の美しくも勇敢な猟犬
[犬種] ブラック・アンド・タン・クーンハウンド [原産] アメリカ [別名] アメリカン・ブラック・アンド・タン・クーンハウンド [体高] オス:63.5~68.5センチほど、メス:58~63.5センチほど [体重] オス、メス:23~34キロほど [歴史] タルボットハウンド、ブラッドハウンド、バージニアフォックスハウンドなどが掛け合わされて作出されました。アライグマなどを木の上に追い詰め吠えたてて、主に知らせる役割を担い、ピューマの猟犬としても活躍していました。 [外観] 体長と体高がほぼ同じで、非常に均整のとれた筋肉質の体格をしています。特徴的なのは、太く短めのマズル、大きく長い耳、細くて長い尻尾などです。被毛はスムースコートで、毛色はほとんどがブラック・アンド・タンです。 [性格] 穏やかで社交的な性格をしており、他の犬や動物とも仲良くできます。ただし、独立心旺盛で基本的に飼い主にしか従おうとはしません。ピューマ猟犬として活躍していたほどですので非常に勇敢です。運動量が豊富で吠え声も多いため、初心者には飼育が難しいといわれています。 |
フラットコーテッドレトリバー
水陸両用!陽気で人なつっこい回収犬
[犬種] フラットコーテッドレトリバー [原産] イギリス [別名] なし [体高] オス:59~61.5センチほど、メス:56.5~59センチほど [体重] オス:27~36キロほど、メス:25~32キロほど [歴史] 19世紀初頭に、ニューファンドランド、セントジョーンズ種、スパニエル系などの犬種が取り入れられて作出されたといわれています。主に、水鳥回収犬として活躍していました。 [外観] 他のレトリーバーよりもスリムな体型をしていますが、骨細ではなくがっしりとした骨太の体つきです。また、体長と体高がほぼ同じで、非常に均整がとれた体格をしています。大きめの鼻、垂れ耳、垂れ尾が特徴的です。特に胸・腹・四肢には、長くて美しい飾り毛があり優雅な雰囲気が漂います。被毛は中程度の長さで光沢があり、水をはじくため水場は大得意です。毛色はブラック、レバーのみです。 [性格] 陽気で優しく人なつっこい性格をしているので、初対面の人とも仲良くできます。利口で物覚えも良いので、しつけしやすく家庭犬としても優れています。 |
ブラッドハウンド
全犬種ナンバー1の嗅覚をもつ追跡のスペシャリスト
[犬種] ブラッドハウンド [原産] ベルギー [別名] セント・ヒューバート・ハウンド、シェー・サン・ユーベル [体高] オス:68センチほど、メス:62センチほど [体重] オス:46~56キロほど、メス:40~48キロほど [歴史] 紀元前、ギリシャにいた犬で、8世紀以降はベルギーの修道院で飼育・繁殖されていたといわれています。犬種名の「ブラッド」という名前には、「純血の高貴な犬」という意味のほか、「傷を負った獲物の血のニオイを追跡する犬」という意味もあるとされています。後者の意味のとおり、獲物の血のニオイをたどって追跡する犬として活躍してきた歴史があります。嗅覚は全犬種でナンバー1といわれており、現在ではその卓越した嗅覚を発揮して、警察犬としても活躍しています。 [外観] 筋骨隆々のたくましい体格をしており、長い耳と尾、そして全体的に皮膚がたるんでいるのが特徴的です。特に頭部から首にかけての皮膚の垂れさがりが顕著で、それに伴うしわが顔全体に目立ちます。短くて硬い滑らかな被毛に覆われており、毛色はブラック・アンド・タン、レバー・アンド・タン、レッドがあります。 [性格] 非常に穏やかで温厚な性格をしており、他の犬や動物に対しては寛容で、その血なまぐさい犬種名に反し、極めて攻撃性の低い犬です。特に飼い主に対しては忠実で、愛情深く接します。 |
ブリタニー・スパニエル
気立ての良い鳥猟犬
[犬種] ブリタニー・スパニエル [原産] フランス [別名] エパニュール・ブルトン [体高] オス:49~50センチほど、メス:48~49センチほど [体重] オス、メス:13~15キロほど [歴史] スパニエル犬種の中では最も歴史が古く、20世紀の初めにさまざまな犬種の血が取り入れられて現在の姿になったといわれています。古くから主に鳥猟犬として活躍し、現在では猟犬のほか、家庭犬としても人気があります。 [外観] 均整のとれた中型犬で、四肢は長く引き締まった体つきをしています。スパニエル犬種の中では最も脚が長く、体長と体高がほぼ同じのスクエア型の体型をしています。被毛は緩いウェーブのある細い毛が密生しており、毛色はオレンジ・アンド・ホワイト、レバー・アンド・ホワイトなどがあります。 [性格] 陽気かつ社交的でおおらかな性格をしています。飼い主に対しても愛情深く献身的ですので、家庭犬としても非常に飼いやすい犬です。 |