ペットブームの中、多くの犬が我が子のように可愛られていて、犬は単なるペットではなく家族の一員になっているといえます。
犬に幸せな気持ちで毎日を過ごしてほしいというのは、飼い主の当然の願いではないでしょうか。
そこで、今回は「何をしたら愛犬は喜ぶのか」についてまとめましたので、ご紹介します。
1. 飼い主に褒められること(一番喜ぶこと)
犬は褒められると、とても嬉しそうに尻尾を振ります。
大好きな飼い主に褒められる事が、一番嬉しい事なのです。
犬は社会の中で生きる習性があるため、仲間である飼い主に褒められたり、やさしい声をかけられることが大好きだからです。
これまで、躾(しつけ)において、いけないことをしたら「その場で叱る」という方法が最も効果的だと考えられていました。
しかし、その後、犬は褒められる事によって学習する能力が高まることがわかり、「褒める」躾(しつけ)が広まってきました。
褒められてもあまり喜ばない犬は、正しい褒め方をされていないがために、褒められていること自体が分かっていないのかもしれません。
そこで、正しい褒め方をご紹介します。
正しい褒め方
- 褒めるときは、満面の笑顔で大げさなくらいのリアクションをとりながら、高めの声で褒めてあげましょう。なぜ高めの声が良いかというと、犬は男性の低い声だと怒られているように錯覚することがあるからです。
- 「良い子」「Good」などいつも同じ言葉で褒めること。褒められるたびに言葉が違うと、褒められていること自体が理解しづらいのです。できれば、家族で褒め言葉を統一してあげましょう。
- 飼い主の指示に従ったらすぐに褒めてあげましょう。時間が経ってから褒めても、なぜ褒められたか分からず、褒めているという行為自体が理解できなくなってしまいます。
- 褒める時に好物のおやつをあげるとさらに効果的です。
叱るだけで育てられた犬は、萎縮して歪んだ性格になってしまいかねません。
犬は飼い主に忠実で、褒められた事をよく覚えているので、褒められたいと思うあまりに飼い主の命令に従おうとするのです。
その一生懸命さが、たいへん可愛らしいですね。
2. 飼い主に撫でられること
飼い主に上手に撫でられた犬は、全身の力が抜けてとてもリラックスするようになります。
その表情はにこにこ微笑んでいるかのように見え、だんだん目を細めて最後にはゴロンと寝転がってしまう犬もいます。
犬は飼い主に撫でられる事を嬉しく思い、飼い主から愛されている喜びを全身で表したりします。
スポンサーリンク
犬はどこを撫でられると(触ると)喜ぶか
多くの犬が撫でられて(触られて)、特に心地よい箇所は、「顎(あご)の下」です。
犬の耳の後ろから顎にかけて、ツボが集中しているため、マッサージ効果も加わり、犬はとても気持ちよさそうな顔をします。
他にも、こんな部分を撫でられることが好きです。
- 顎の下から胸の部分にかけて
- 頭から首にかけて
- 背中から尻尾に向かって
- お腹
犬は耳に触れられる事が苦手なので、もしも頭を撫でる時には、手が耳になるべく触れないような触り方が良いでしょう。
犬が触れられたくない箇所は、鼻先、耳、尻尾です。
※撫でられるのが苦手な犬の場合は、無理に撫でる必要はありません。優しい褒め言葉だけで十分です。
3. 遊ぶこと
犬はもともと好奇心旺盛なので、色々な物に興味を持ちます。
特に、動く物を追いかける遊びは、犬の狩猟本能を刺激するので大好きです。
スポンサーリンク
犬が喜ぶ遊び
犬は、飼い主と一緒に遊ぶのが大好きです。
- ボールやフリスビーを投げて、キャッチして飼い主に渡す
犬には狩猟本能があるので、動きの速いものに興味を示すという性質を生かした遊びです。
遊んでほしい時には、自分からボールなどを咥えて持ってきて遊んで!とねだってくる
犬もいますよ。
- ロープを引っ張り合う
狩りゲームの要素を含んだこの遊びは、犬本来の本能を満たためストレス発散にもなります。また、飼い主さんがリーダーシップを取るという意味でも効果的です。
スポンサーリンク
犬が喜ぶおもちゃ
- 噛んでも大丈夫な素材のボール、骨の形をした棒
- ぬいぐるみのおもちゃ
他にも沢山ありますが、犬が噛んでも大丈夫な作りになっているもの、洗えるものなどさまざまな工夫を凝らしたおもちゃが、ペットショップや通販サイトなどで見つけることができます。
おもちゃを噛むことによって、歯や歯茎の健康維持や、ストレス発散にもなります。
最近では、歯のブラッシング効果のある素材で作られたおもちゃも出てきています。
4. お散歩すること
犬はもともと活動的な動物なので、外のお散歩が大好きです。
お散歩は、犬のストレス解消に大変効果的ですし、犬が楽しみにしている事のひとつです。
決まった時間に散歩をさせている場合、犬はその時間になると散歩に出かけられるのを覚えていて、中には嬉しくてソワソワしだす犬もいます。
「お散歩」の言葉にも反応して、飛んで跳ねて喜びを全身で表す子も多いですし、中にはお散歩のリードを、自分で持ってくる子もいるぐらいです。
犬は、外の色々なニオイを嗅いで喜ぶ
室内にいると体験できないのが、散歩中で嗅ぐ色々なニオイです。
色々なモノを見たり、ニオイを嗅いだりすることで、犬の好奇心が満たされて良い気分転換になります。
犬にとって、散歩が嬉しいのは「運動ができるから」という理由だけではないのです。
5. 好きな場所に行くこと
■公園やドッグラン
犬は公園など広くて走り回れる場所が大好きです。
特にドッグランでは自由に走り回ることができ、他の犬とも遊ぶ事ができるので、犬はとても喜びます。
できれば、定期的にドッグランに連れて行ってあげましょう。
6. リラックス効果のある音・音楽を聞くこと
犬用のヒーリングミュージックがあります。
犬も癒し効果のある音や音楽を聴くことで、ストレスが解消し、肉体的にも良い効果をもたらすといわれています。
個体差もあると思いますが、うちの犬に聞かせたところ、普段は寝ない時間帯に気持ちよさそうにウトウトしていました。
7. おやつを食べること
犬はおやつが大好きです。
- ジャーキー
- クッキー
- ボーロ
- ガム
- チーズ
このように豊富な種類があり、最近では犬の体に優しい無添加のおやつも沢山あります。
適した量をおやつにあげるととても喜びますし、しつけ時のご褒美にも効果的です。
ただ、ペットショップやスーパーには、犬用おやつがいっぱい並んでいますので、どれを選べば良いのか、良くない添加物が使われていないか、カロリーの取りすぎにならないか、などの心配が尽きないと思います。
そんな時は、獣医さんが推薦しているおかしをおすすめします。
かかりつけの動物病院があれば、そこで購入できる場合がありますよ。(うちの犬は、そのようにしています)
8. 手料理を作ってもらうこと
いつも食べ慣れているドッグフードも、時には食べ飽きてしまいます。
そんな時、飼い主さんの手料理を作ってあげると、犬はとても喜びます。
ドッグフードが主食の犬にも、キャベツや白菜、レタスなどの野菜をあげるともっとちょうだい!と催促するぐらい喜んで食べます。
ただし、犬が食べると生死にかかわる重大な中毒を起こす食材がありますので、十分注意してください。
愛犬の健康を守るためにも、食材には要注意です。
あらかじめ、材料やレシピを、かかりつけの獣医さんに確認しておくことをおすすめします。
9. 暗くて狭い場所があること
犬は、暗くて狭い場所が大好きです。
これは、オオカミが洞窟などの狭い場所で生活をしていた習性が、犬にも強く残っているからです。
特に、深い睡眠を取りたかったり、大きな物音を聞いて不安になったときは、こういった場所に入って安心感を得ようとします。
[番外編] 犬が喜ぶお留守番対策
【ひとり遊びの環境を整えてあげる】
時には、お留守番をしているとき、机、棚の上の物、またはゴミ箱を引っ張り出して散らかしてしまう事があります。
そうならないように、犬がいたずらできないように対策をして出かけましょう。
上手にひとり遊びの環境を整えてあげれば、犬はイタズラせずに喜んで遊びます。
【暗くて狭い場所を作ってあげる】
犬は暗くて狭い場所が好きなので、そのような場所を作ってあげるといいです。
犬によっては、広い場所が好きな子もいたりしますが、犬が不安になってしまった時のために、狭い巣穴を作ってあげると犬も安心してお留守番ができます。
狭い場所作りの方法としては、クッションやソファなどを使って隙間を作ってあげたり、クレートを利用することもおすすめです。
[番外編] 老犬(シニア犬)が喜ぶこと
若い頃のように、走り回ったり飼い主さんとのボール遊びが大好きだった犬も、年齢を重ねるうちに落ち着いた静かな生活を好むようになってきます。
では、老犬にとってはどんなことが嬉しい事なのでしょうか。
- 適度な運動
散歩、ボール遊び、ロープ遊びは喜んで遊ぶ事もあるので、様子を見ながら相手をしてあげましょう。適度な運動は、犬の脳を刺激して認知症の予防にもなるからです。
- 飼い主の温かい声かけ
「良い子だね」「うちの家に来てくれてありがとう」「大好きだよ」といった言葉をかけてあげましょう。犬は簡単な言葉なら理解できますし、音から感情を読み取ることができるという研究結果も出されているほどです。きっと気持ちは伝わりますよ。
- 優しく撫でて、マッサージしてあげる
- 老犬が食べやすい食生活に変える
年齢を重ねると、歯周病などの原因で歯が抜ける犬が多くいます。
毎日食べるドッグフードも、柔らかいものに切り替えたり噛み砕かなくても食べられる食事に変えると、喜んで食べるようになります。良い食生活は、長生きにもつながりますので、とても大切な事です。
- 傍にいる時間をなるべく長くする
生活を共にしてきた飼い主と一緒に居ることが、愛犬の大きな喜びなのです。
[番外編] 犬が喜んでいるときの行動(サイン)
これまで、犬が喜ぶことをご紹介してきました。
では、犬が喜んでいるかどうかは、どうすれば分かるのでしょうか?
それには、2つの方法があります。
- しっぽ
しっぽを高く上げて小刻みに素早く左右に振ると、喜んでいるサインです。ただし、しっぽをゆらふらとゆっくり左右に振っているのは、怒っていて攻撃するタイミングを見計らっているサインですので、混同しないように注意しましょう。
- 笑顔
犬も嬉しいと、鼻にしわを寄せて歯を見せながら笑うことがあります。うちの犬も、私が帰宅して玄関に出迎えてくれる時に、そのようにして笑うことがあります。
犬は怒って威嚇する時も歯をむき出しますが、見慣れてくると笑顔との違いが分かってきます。日頃からワンちゃんを観察しておくと良いでしょう。(喜んでいても笑わない犬もいます)
こちらは、笑顔の犬の動画です。
さいごに
獣医学の進歩により、現在の犬の平均寿命は8~15年、あるいは20歳前後まで長生きする犬もいます。
探してみると最高齢で30歳まで生きた犬がいた話がありましたが、人間の年齢で言うと
164歳になるそうです。
犬は、喜ぶことをたくさん体験するとストレスが解消され、免疫力が上がって長生きしやすくなるといわれています。
愛犬と少しでも長く一緒に居るためにも、犬に喜ぶことをいっぱいしてあげて長生きしてもらいたいですね。