犬は可愛いけど匂いが気になるって事ありますね。
匂い対策は、日常のお手入れとこまめな洗濯・掃除が一番効果的なのですが、匂いを消すには原因を取り除く事が大事です。
中には思わぬ病気が隠れていることもあるかもしれません。
犬の悪臭を消すための予備知識。身近な食材でも効果抜群!
悪臭を消すためには、悪臭の性質をアルカリ性か酸性かを判別した上で、それらに対して反対の性質のものを使用して中和させると効果的です。
例えば、「アルカリ性の悪臭」には「酸性のもの」を使い、「酸性の悪臭」には「アルカリ性のもの」を使うといったように。
なお、犬の悪臭の原因の大部分は酸性ですが、おしっこ臭(アンモニア臭)だけはアルカリ性です。
そこで悪臭の種類と、消臭効果抜群の身近な食材を表にまとめました。
悪臭の種類 | おしっこ臭 | 体臭・うんち臭 |
消臭効果のある食材 |
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悪臭の性質 | 青字:アルカリ性 赤字:酸性 ※ お茶、コーヒーは弱酸性です |
おしっこ臭(アンモニア臭)以外は、重曹を使えばOK!と言う風に覚えておくと良いでしょう。
食材の安全性について
これらは食材なので合成シャンプーなどに比べれば、安全性は高いです。
ただ、注意した方が良い食材もあるため、食材別に注意点をお伝えしておきます。
▶ お酢、レモン
お酢やレモンは、犬が舐めてしまっても大丈夫です。
▶ 重曹
重曹も食品に使われることもあり基本的には無害ですが、たくさん舐めてしまうとナトリウムの摂取過多になるため、身体に良くないので注意しましょう。
▶ コーヒー、お茶
コーヒーやお茶などには犬に有害なカフェインが含まれているので、ペロペロ舐める癖のあるワンちゃんへの使用は気を付けた方が良いです。
重曹、特にコーヒー・お茶を使用したら、犬の口に入らないようにすぐに綺麗に拭き取るか、犬の口が届かないように工夫しておきましょう。
それでは、次に「犬自身の匂い消しの方法」と「部屋の中の犬の匂い消しの方法」に分けてご紹介していきます。
犬自身の匂い消しの方法
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体臭対策
体臭の原因のほとんどは、菌の繁殖によるものです。
全身にあるアポクリン腺の分泌物(脂分)が酸化して、菌が繁殖し体臭となります。
その他に皮膚炎・外耳炎・結膜炎・脂漏症などの病気が原因の場合があります。
進行性の病気(がん等)は、老廃物排出機能が低下するため体臭の原因につながります。
▶ シャンプー
シャンプーしすぎたり、すすぎが不充分だと皮膚炎になることもあるので月2回位までにとどめるようにします。
乾燥を充分しないと、菌が繁殖し匂いの原因になります。
まめにシャンプーしても匂いが気になる場合は、シャンプーを変えると改善するケースがあります。
▶ 湯拭き
シャンプーを薄めに溶かしたお湯につけて絞ったタオルで全身を拭いた後に、お湯で洗って固く絞ったタオルで2度拭きします。
毎日行うのが理想ですが、スキンシップもかねて頻繁にしてあげましょう。
▶ 重曹
- 水500mlに重曹を大さじ一杯の割合で溶かし、スプレー容器に入れて体全体にスプレーします。その後、拭き取ります。
- 上記の要領で作った重曹水を体にかけて、ブラッシング後シャワーで洗い流す。
- 直に重曹粉を振り、毛に揉み込みブラッシングする。
重曹は舐めすぎるとナトリウムの摂取過多になりますが、少し舐めた程度であれば問題ありませんし、かなり効果が期待できるのでお勧めです。
▶ ブラッシング
抜けた下毛を取り除き、風通しを良くする(散歩後の汚れ落としにも効果的です)
▶ 耳掃除
菌による感染症で膿が出たり、外耳炎になると悪臭が出ます。
日ごろから耳の中を観察し、匂いがないか確認しておきます。
耳掃除は脱脂綿で行います。
イヤークリーナーなどで洗ってあげるのもよい方法です。
▶ 目ヤニ
目ヤニ(ほこりや分泌物が固まったもの)や、犬の涙によって目の周囲の毛が濡れたことが原因で匂うことがあります。
ぬるま湯で湿らせたガーゼで汚れを浮かせて拭きます。アイクリーナーもよいです。
▶ 足裏・肉球を拭く
トイレシーツを踏んだ時は拭いてあげましょう。
肉球には汗を出すエクリン腺があり、香ばしい匂い(ポップコーンのような匂い)の原因になります。
これは緊張すると分泌が多くなるので、あまり緊張させないように心がけます。
また散歩中に、足裏にシュードモナス菌が付着する事でも香ばしい匂いになります。
散歩後は、足裏はもちろん全身を丁寧に拭いてあげましょう。
▶ 体臭抑制サプリメント
効果は個体差があります。
あくまでも補助として使用しましょう。
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口臭対策
口臭の原因は、歯間に溜まった食べかすによってできた歯垢によるものと、腸管から血中に吸収された腐敗臭が呼気として出たものが考えられます。
歯周病など病気が原因の場合もありますので、あまりにも口臭が酷いようなら動物病院で診てもらいましょう。
▶ 食後の口拭き
口の周囲についた食べかすやよだれは拭いてあげます。乾いてしまうと匂いや皮膚炎の原因になります。
▶ 歯磨き、歯垢・歯石除去
口臭の原因のほとんどは口の中の汚れですので、歯石予防の為にも普段から歯磨きは欠かせません。
食後の歯磨きガムも、口臭予防になります。
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おしっこ臭・うんち臭対策
犬の大腸内に存在する細菌は、約30兆個と言われています。
これらの腸内細菌(悪玉菌)が腐敗臭を作り出しています。
あまりにもおしっこ臭が酷い場合は、膀胱炎や尿路結石の可能性があるため、病院で糞便検査と尿検査をしてもらいましょう。
尿路結石は放置しておくと命に関わる病気ですので要注意です。
うんちとおしっこの臭いの強い子は、ドッグフードの変更と合わせて動物病院での糞便検査と尿検査を行うことをおすすめします。膀胱炎や尿路結石がある場合は尿がかなり臭いますので、尿臭が強い場合には尿検査を行う方が良いです。
万が一、尿路結石がある場合には、早急に治療を始めなければ尿路閉塞になり、急性腎不全から亡くなることもあります。
出典:ドッグフードペディア
▶ トイレ後
トイレの後は陰部周辺の毛におしっこやうんちが付着する場合があり、時間が経つと菌が繁殖して匂いや皮膚炎の原因になります。
飛びはねもありますので、陰部周辺やお腹は念入りに拭いてあげましょう。
▶ 肛門腺絞り
肛門腺と呼ばれる臭腺(肛門嚢)の中の分泌液は個体差があり、匂いや量は様々です。(犬の多くは相当強い匂いです)
うんちと一緒に出る場合が多いですが、自力で出せない場合はトリミングサロンや動物病院で絞ってもらえます。ただ、肛門絞りは家でも比較的簡単に出来ます。
▶ おしっこ臭の原因除去
水を飲む量が少ないと、尿の濃度が濃くなって匂いが強くなります。
お留守番で長時間我慢している膀胱炎の場合も、臭いの原因になります。
水を多めに飲ませたり、トイレの習慣を改善してあげるとよいでしょう。
水を多めに飲むことは、体臭を緩和する効果もあります。
その他の犬の臭い対策
以下のような防臭対策をしても匂いが改善されない場合は、病気を疑ってください。
病院で相談されることをお勧めします。
▶ ストレスを取り除いてあげる
ストレスのある犬は、匂いが強い傾向にあるそうです。
逆に言えば、犬のストレスを取り除いてあげることで匂いは軽減するという事ですね。
ワンちゃんが何か大きなストレスを受けていないか、今一度、注意して見てあげましょう。
▶ ドッグフードを変える
犬の好物の肉類は脂が酸化して匂いが強くなるので、動物性の脂やたんぱく質を控えると匂いは軽減します。
たんぱく質は犬に必要な物ですから、極端に控えるのは避けてください。
手作り食も効果があると言われますが、栄養のバランスに十分配慮して下さい。
最近では、糞の臭いや口臭を軽減する効果のあるドッグフードの種類も増えてきました。
フードを変えたら、匂いも変わったというケースはよくあります。
▶ ヨーグルト、おやつ
ヨーグルトを少量与えても効果が見られます。
腸内の善玉菌を増やして体臭改善効果のあるおやつも、沢山の種類があります。
▶ サプリメント
犬用のサプリメントも色々なものがあります。
部屋に漂う犬の匂いを消す方法
「犬の匂いが飼い主の洋服や髪の毛に付着して、飼い主自身が匂う」というのはよくある話です
来客時に部屋の匂いが気にならないよう、配慮しましょう。
おしっこ・うんちの悪臭を消す方法
▶ カーペット・じゅうたんにおしっこをされた場合
① すぐにタオルかティッシュペーパーで叩いて拭き取る(時間が経つと取れにくくなる為、手早く行う)
② おしっこされた場所にお酢(穀物酢などを水で2~3倍に薄めたもの)を振りかけて、ブラシなどで叩いてカーペットの奥まで届かせる。その後、タオルなどでカーペットを叩いて水分を拭き取る。
③ 重曹をおしっこをされた場所に撒いて放置(できれば1日)した後に、掃除機で吸い取る(重曹に、汚れとお酢の匂いを吸着させるため)
※カーペットによっては、重曹の成分でカーペットが色落ちすることがあるためご注意ください。
▶ 犬用トイレの悪臭予防
トイレトレーに重曹をまんべんなくふりかけた後に、お酢(穀物酢などを水で2~3倍に薄めたもの)を撒いておく。
この方法で、おしっこ臭いとうんち臭の予防ができます。
犬用ソファー・ベッドの悪臭を消す方法
丸洗いをするのが一番ですが、ここでは洗わずに匂いを取る方法をご紹介します。
① 犬用ソファー・ベッドに重曹をふりかけて30分ほど放置します。
② 重曹を掃除機で吸い取ります。
今すぐに部屋の犬の臭いを消す方法
「急な来客があったとき、今すぐに部屋の匂いを取りたい!」という時があると思います。
そんなときに、部屋の嫌な臭いをすぐにとる方法をご紹介します。
■方法1.
▶ ① タオルを水で濡らして絞る ▶ ② タオルを部屋の中で振り回す この方法で、タオルに部屋の臭いを吸着させることができます。 水でなく、重曹水や酢水(※)を使用すれば、さらに強力です。 ※ 重曹水の作り方:水を250ml、重曹を大さじ1杯の割合で混ぜる |
■方法2.
▶ コーヒーを入れる コーヒーの脱臭効果とコーヒー自体の良い香りが、悪臭対策に効果的です。何よりも簡単です。 |
■方法3.
▶ よく乾燥させた柑橘系の皮(※)を、火であぶる。 部屋中に爽やかな匂いが漂います。 ※ レモン・オレンジなど・みかん・ゆずなど |
■方法4.
▶ 茶葉をフライパンに入れて、茶葉が茶色くなるまで焼く。 部屋に香ばしいお茶の良い香りが漂って、嫌な部屋の臭いが気にならなくなります。 焼いた茶葉はほうじ茶として飲むことができるので、無駄になりません。 |
酢水・重曹スプレー
酢水・重曹を次の要領でそれぞれ水に混ぜて、スプレー容器に入れて使用します。
どちらも犬に無害なものなので安心です。
- 酢水は、おしっこ臭(アンモニア臭)に効果的です。
- 重曹は、それ以外の体臭・うんち臭い・部屋の臭いに効果的です。
▶ 重曹スプレーの作り方 水を500ml、重曹を大さじ1杯の割合で混ぜる
▶ 酢水スプレーの作り方 お酢(市販の穀物酢でOK)の1に対して、水を2~3の割合で混ぜる |
茶がら、コーヒーかす
乾燥させたコーヒーかすや茶がらには脱臭効果があるため、紙に包むなどしてニオイの気になる場所に置いておくだけで臭い対策になります。
活性炭・備長炭
悪臭成分を取り込んで吸着するため、消臭効果があります。
ペット用消臭剤
ペット用消臭剤も市販されています。念のため犬に害の無い成分かどうかを確認しておきましょう。
カンファペット
家族の一員である大切なワンちゃんのペット用消臭スプレー購入するなら、ペットがなめても安心なものを選びたいですよね。
そこでご紹介したいのが「カンファペット」というペット用消臭スプレー。
「カンファペット」はペットがなめても安心というだけではなく、強力な消臭効果と除菌・除ウイルス効果があります。
しかも悪臭を元から分解するので、嫌なニオイを香料でごまかすわけではありません。
特筆すべきはその「安全性」です。
万が一、ワンちゃんがなめたり目に入っても安心な原料を使用しています。
その信頼性から、味の素、キッコーマン、アサヒビールなどの有名食品メーカーや、日本赤十字社など、500社以上の超有名企業に利用されています。
独自の安全技術については、東京都から表彰を受けているほどです。
以下の『公式サイト』から購入すると、初回限定お試しセットには無料詰替え用と30日間の100%返金保証がついてくるので、気になる方はぜひ。
脱臭機
各メーカーから脱臭機能のある製品が出ています。
ちなみに、脱臭機は空気清浄機と混同されることがあります。
空気清浄機はあくまでも空気中の花粉・ホコリ・ダニなどを取ることを目的にしているものなので、脱臭効果はニオイを取ることに特化した脱臭機に及びません。
そのため、ニオイを取ることが目的であれば、脱臭機を選ぶべきです。
その他、臭い対策のために気をつけたいこと
- 布製品は匂いが付着しやすいため、なるべく部屋に置かない
ソファーなど洗濯できないものは布製でないものを選ぶかカバーをかけて洗濯します。
できる範囲でカーテンや床なども布製以外のものにしましょう。
- 犬用布団類・おもちゃはこまめに干す・洗濯する
- トイレシートはまめに新しいものと取り換える
厚手のものや消臭機能付きのシート、踏んでも逆戻りしないタイプ等、消臭対策用に色々なトイレシートが販売されています。使用済みトイレシートは屋外に置きます。
- トイレトレーとその周辺を清潔に保つ
トイレトレーだけでなく周りの床も汚れているので、よく掃除しておきます。
- 床
肉球からの分泌液付着の為掃除機だけでなく安全な洗剤を使って拭き掃除します。
- 壁、ドア
犬が体をブルブルしたときによだれなどをまき散らしているので拭きます。
さいごに
犬は生き物なので、匂いがあるのは当然のことですよね。
でも、犬の匂いの原因を探ることで隠れていた病気が見つかるケースもあるので、匂い対策と同時にワンちゃんの健康にも、日頃から気を付けてあげてくださいね。