犬は飼い主に優しくなでられることが大好きです。
犬の健康チェックを兼ねて、愛犬をなでていると、毛に覆われて気づきにくかった体のどこかにポツンと出来物を見つけることがあります。
イボ?おでき?
実はこの出来物が自然に治る場合と、深刻な事態になる場合があります。
今回は、犬の出来物(イボ)についてまとめましたので、ご紹介します。
イボの原因
犬にイボができる多くの原因は、「パピローマウィルス」というウィルスです。
「パピローマウィルス」の感染経路は犬同士の直接的な接触や、お散歩の時の他の犬の尿、唾液などからも感染します。
感染して数ヶ月後にイボができるので、感染経路がわかりにくいです。
またウィルス感染によるイボとは異なり、良性のものであったり悪性腫瘍の前身のようなイボができることもあります。
イボの種類
犬のイボには大きく分けて、2つの種類あります。
良性のイボの種類
イボの色:赤色、黄色、白
イボの特徴:犬のイボは、ウィルス感染が多いので大半は自然に治ることが多い。
イボの種類:脂肪腫、乳頭腫
■脂肪腫
・脂肪腫とは皮膚と筋肉の間にできる「脂肪のかたまり」
・イボの色は、黄色がかっていて、ぶよぶよしている
・通常痛みはなくそのままにしておいても、大きさが変わらない場合が多い
■乳頭腫(皮膚乳頭腫)
・乳頭のような形のイボが皮膚の上にできる
・形状はカリフラワーのような形
・良性のうちは自然に治るので心配はない
・悪性化すると扁平上皮癌に変化する恐れもある
【注意点】
これらの良性と言われているイボでも、犬の体質やイボの変化などから悪性になる恐れがあるため、念のため動物病院で検査してもらうことをおすすめします。
またイボが痒い時、犬が気にして引っ掻いて傷をつけてしまうこともあります。
その傷口からバイ菌が入り化膿して、皮膚病になってしまう犬もいるので、傷や出血があった時には動物病院を受診して傷の治療が必要です。
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悪性のイボの種類
イボの色:黒、赤黒い、紫、
イボの特徴:小さくてもコリコリしている。最初は小さかったイボが、だんだん大きくなる。
イボの種類:扁平上皮癌、肥満細胞腫瘍、血管肉腫、線維肉腫
■扁平上皮癌
・犬の皮膚癌の中で最も一般的なもの
・毛で覆われていないお腹などにできることが多い
・発症当時は細胞内にあり、その後、徐々に臓器まで覆っていく
・一般的な原因は、日の当たりすぎによる日焼け
・あまり広がらずに潰瘍化するので、治癒するのが難しい
■肥満細胞腫瘍
・非常に悪性な肥満細胞組織から発生した皮膚癌
・犬にとって一般的で、また最も致命的な皮膚癌
・外観が脂肪腫やその他の良性のイボに似ているため、非常に発見しにくい
・イボの組織を検査して発見する
■血管肉腫
皮膚に発生する可能性もありますが、一般的には血管の内側にできる癌で、肝臓や脾臓に転移する場合も多い悪性度の強い癌です。
血管がある箇所ならどこにでもできてしまうので、それぞれの体の部位や内臓などに悪影響を及ぼします。
■線維肉腫
・高齢犬に発症しやすい
・胴体や足などの体に発症する場合が多い(この場合はしこりに気付く)
・体内にこの肉腫ができている事もある
・腫瘍の根が深いため、局部的に切り取っても再発の確率は高い
・発症部位や大きさにより、犬の体に色々な影響を及ぼす
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良性・悪性、両方のケースがあるイボ
■黒色腫(メラノーマ)
・一般的な皮膚腫瘍
・メラニン色素を作る細胞が癌化する
・皮膚に発生する黒色腫の85%は良性
・場所によっては良性と悪性の両方に分かれる事がある
比較的良性:発症部位が眼球と皮膚
悪性の場合:口腔内、舌、指にイボができた場合は、すぐに病院へ行く必要がある
こちらは、黒色腫(メラノーマ)がお腹にできている画像です
イボを発見した時の対処法と、よくある誤解
これまで書いてきたように、良性の物も悪性へと変化するケースがあります。
「イボの色がピンク、赤、白、黄色だから良性で大丈夫」と言われることがありますが、これは誤解で必ずしもそうとは限らず、悪性の場合もあるため素人判断は大変危険です。
イボを見つけた時には、なるべく触れないでイボの形状や大きさに関係なく、すぐに動物病院で診察を受けた方が良いです。
イボの治療方法
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良性のイボ(飼い主による治療)
・イボにヒマシ油を塗る
痒みが和らぎ、イボが柔らかくなって、数週間でイボがだんだん小さくなっていきます。
・イボにビタミンEを塗る
サプリメントのカプセルに入っているビタミンEなどを、取り出して直接イボに塗る方法も良いです。
・イボの根元を糸で縛る方法
イボの根元を糸できつく縛り、血液がいかないようにしてイボを壊死させる方法もあります。
※注意
これらの方法は、動物病院で良性と診断を受けた場合のみ行ってください。
行う前に、念のため事前に獣医師に相談して下さい。
悪性のイボ
病理検査の結果、悪性のイボと診断が出た場合には、腫瘍の切除手術、放射線治療、レーザー治療、薬物治療など、動物病院の獣医師とよく相談した上での治療が必要となります。
イボの予防方法
- 日頃からマッサージをかねて、触ってイボを確認する
犬の体を撫でながら皮膚の健康状態や、体に異変がないかを把握しておくと良いでしょう。(できれば毎日)
- 紫外線に注意する
扁平上皮癌は日光に当たりすぎること原因でイボが出来るのがほとんどなので、強い日差しに長時間当たらないよう気をつけましょう。
人が強い日差しを浴びるとシミ、シワなどの肌荒ればかりではなく、皮膚癌の発症率が高くなるのと同じ事です。なお、太陽の光を浴びることは体内でのビタミンDの合成を促進するので、骨も強くなりますし、日光の殺菌作用による皮膚病予防に役立ちます。日差しの強すぎない季節や時間帯を選ぶとよいでしょう。
- イボの予防に役立つ栄養素・食材
食材には、ビタミンEを多く含むものを取り入れましょう。
犬用のサプリメントにもこの「ハトムギ」の入ったものが市販されています。
犬の自己免疫力をあげる手作り食事に切り替え、体質を根本から改善するのもイボ予防になって良いでしょう。
犬用手作り食材、おやつ:はとむぎ粉末「ハトムギパワー」
ビタミンEを多く含むもの:トマト、大根(甲状腺疾患がある場合は注意)、ブロッコリー、かぼちゃ、ゆでたまご(生卵は免疫力の低下等の悪影響があるのでNG)
これらの食材は、ビタミンEを多く含むのでイボ予防に効果的です。
- 健康診断を受ける
定期的に信頼のおける動物病院で、健康診断を受けましょう。
トリミング中に、皮膚の異常を見つけてもらえることもあります。
食事療法食を試してみる
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犬のイボは人間にうつる?
多くのイボの原因である「パピローマウィルス」は、犬から犬への感染だけでなく、人にもうつることがあります。
犬のイボを見つけたときには、できるだけ触れないようにした方が良いです。
また、犬をシャンプーして皮膚を清潔に保つ事も、感染の予防になります。
子犬や老犬はイボができやすい
子犬や老犬は、成犬よりも自己免疫力が弱いのでイボができやすかったり治りにくかったりします。
また、老犬の場合は、人にも老人性イボができるように、皮膚の新陳代謝が衰えることによってできるイボもあります。
なお、皮膚が乾燥性の犬も、イボができやすいです。
さいごに
犬のイボは、悪性の場合には放置しておくと人と同じように、悪性腫瘍になってしまいます。
その場合、手術、放射線治療、投薬が必要になりますが、それらは愛犬にとって、非常に強い負担になってしまいます。
愛犬のイボは自己判断で長い時間放置せずに、日頃から「早期発見・早期治療」を心がけることで、大切な愛犬の健康と命を守りましょう。