愛犬が迷子になる前に!迷子札、鑑札、注射済票の違いとは?

もしも愛犬が行方不明になったら・・・「どうか帰ってきて!誰か助けて!」

そうならないために飼い主が出来ることは色々とありますが、大切なワンちゃんに「迷子札、鑑札、注射済票」をつけておけば、無事に帰ってくる確率は格段に上がります。

そこで今回は「迷子札、鑑札、注射済票」はそもそも何なの?違いは?法律で装着が義務づけられているの?迷子のときに本当に役に立つの?といったことをご紹介したいと思います。

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迷子札って何?

迷子札は、犬が迷子になったときに飼い主へ連絡してもらうために、連絡先などを書いておく札です。

災害や事故、旅行中に飼い主とはぐれた時の為にも、迷子札は常時装着する方が安心です。

法的には義務付けられていないので、行政が保護した場合、迷子札だけでは連絡する義務がないため連絡してもらえない場合はあります。

一般の人が保護した時や災害で行政機関が機能していない時でも、連絡先が判るとすぐに連絡してもらえる可能性が高いです。

飼い主が必死で探していますというアピールにもなります。

手作りのものでも購入(ペットショップ、インターネットで販売)したものでも、いざという時本当に役立つ情報を記す事が大切です。

ただの名札(名前だけ)にならない様にしましょうね。

鑑札(かんさつ)って何?

犬を登録した際に鑑札が交付される、犬の住民票のようなものです。

生後91日以上の犬を飼っている場合、居住する市町村の窓口へ届け出が必要です。

登録は1頭の犬に生涯1回ですが、転居の際は転居先で住所変更を行います。

なお、法律で「犬の登録」と「鑑札の装着」が義務付けられています。

●飼い主は、犬を飼ったら登録すること。

<狂犬病予防法>
第四条  第1項  犬の所有者は、犬を取得した日(生後九十日以内の犬を取得した場合にあつては、生後九十日を経過した日)から三十日以内に、厚生労働省令の定めるところにより、その犬の所在地を管轄する市町村長(特別区にあつては、区長。以下同じ。)に犬の登録を申請しなければならない。

出典:法令データ提供システム(狂犬病予防法)

●飼い主は、鑑札(登録後に交付)を犬に着けておくこと。

<狂犬病予防法>
第四条第3項 犬の所有者は、前項の鑑札をその犬に着けておかなければならない。

狂犬病注射済票って何?

狂犬病接種の際に交付されるもので、狂犬病の予防接種を受けた証明になるものです。

登録後1年に1回の狂犬病予防注射が義務付けられており、送付された通知書を持参し集団接種や動物病院で接種が行われます。

なお、法律で「狂犬病予防注射を受けること」、「注射済票の装着」が義務づけられています。

●飼い主は、犬に狂犬病予防注射を毎年一回受けさせること。

<狂犬病予防法>
第五条  第1項 犬の所有者(所有者以外の者が管理する場合には、その者。以下同じ。)は、その犬について、厚生労働省令の定めるところにより、狂犬病の予防注射を毎年一回受けさせなければならない。

●飼い主は、狂犬病の注射済票を犬に着けること。

<狂犬病予防法>
第五条第3項 犬の所有者は、前項の注射済票をその犬に着けておかなければならない。

迷子札・鑑札・注射済票の違いは?

鑑札、注射済票は、ともに万が一迷子になったり飼い主とはぐれて保護された時に、登録番号によって直ちに飼い主が特定できるというメリットがあります。

特に「鑑札」は所有者を明らかにするための公的な証明書と同様のものです。

したがって、「鑑札」がついている犬については、行政機関は「鑑札」に登録されている所有者に連絡する義務があるため、「鑑札」を装着する意義はとても大きいです。(狂犬病予防法  第六条 第7項)

<狂犬病予防法>

第六条  第1項 予防員は、第四条に規定する登録を受けず、若しくは鑑札を着けず、又は第五条に規定する予防注射を受けず、若しくは注射済票を着けていない犬があると認めたときは、これを抑留しなければならない。

第六条 第7項  予防員は、第一項の規定により犬を抑留したときは、所有者の知れているものについてはその所有者にこれを引き取るべき旨を通知し、所有者の知れていないものについてはその犬を捕獲した場所を管轄する市町村長にその旨を通知しなければならない。

「注射済票」については、保健所は接種の確認ができるので、狂犬病発生・蔓延予防の為に未接種の犬と分けることができます。

狂犬病予防法には、狂犬病のまん延を防止するという基本理念がありますので、「鑑札・注射済票」をつけておけば、「殺処分」の可能性を大幅に減らせます。

逆に、鑑札や済票が無いと所有者が特定できず、野犬と判断されてしまう可能性があります。

先の法令でも、装着していない犬は自治体が捕獲できると定められています。

そして、捕獲してから処分までの猶予はたったの3日間です。(狂犬病予防法 第六条第7・8・9項)

考えただけでも恐ろしい事です。

<狂犬病予防法>

第六条第7項  予防員は、第一項の規定により犬を抑留したときは、所有者の知れているものについてはその所有者にこれを引き取るべき旨を通知し、所有者の知れていないものについてはその犬を捕獲した場所を管轄する市町村長にその旨を通知しなければならない。

第六条第8項  市町村長は、前項の規定による通知を受けたときは、その旨を二日間公示しなければならない。

第六条第9項  第七項の通知を受け取つた後又は前項の公示期間満了の後一日以内に所有者がその犬を引き取らないときは、予防員は、政令の定めるところにより、これを処分することができる。但し、やむを得ない事由によりこの期間内に引き取ることができない所有者が、その旨及び相当の期間内に引き取るべき旨を申し出たときは、その申し出た期間が経過するまでは、処分することができない。

なお、狂犬病予防法の第六条第9項 では「処分」としか明記されておらず、必ずしも「殺処分」とは明記されていないため、それ以外の例えば「譲渡処分」もあり得ます。

とにかく、保健所や動物愛護センターの判断でどのような「処分」が下されるかは分かりません。

飼い主不明の犬が今日も「殺処分」されている以上、万全を期しておべきです。

なお、「鑑札と済票」を装着していない場合、最大20万円の罰金となる事があります。

<狂犬病予防法>
第二十七条  次の各号の一に該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。
一  第四条の規定に違反して犬(第二条第二項の規定により準用した場合における動物を含む。以下この条において同じ。)の登録の申請をせず、鑑札を犬に着けず、又は届出をしなかつた者
二  第五条の規定に違反して犬に予防注射を受けさせず、又は注射済票を着けなかつた者

これまでご紹介した迷子札・鑑札・注射済票の違いについてまとめると、次のようになります。

装着 入手方法 飼い主への連絡 記載内容(※)
迷子札 任意 購入・自作(任意) 一般人から(任意) 飼い主の苗字・住所・電話番号・QRコードなど(内容は自由)
鑑札 義務 飼い犬登録(義務) 行政から(義務) 【例】
平成○○年度
犬鑑札
第○○○○○○号
都道府県・市区町村名
注射済票 予防接種(義務) 行政から 【例】
平成○○年度
狂犬病予防注射済
第○○○○○○号
都道府県・市区町村名

※ 記載内容を見て頂くと分かりますが、「鑑札や注射済票」は飼い主の連絡先が書かれていないので、一般人が発見した場合はどこに連絡すればいいのか分かりません。
ですので、「鑑札・注射済票」だけでなく「迷子札」もつけておくことが、発見者からの速やかな連絡につながります。

余談ではありますが、最近ではマイクロチップの埋め込みがだいぶ普及してきました。マイクロチップは体内に埋め込むので紛失のおそれはないですし100%の個体認識が可能です。

しかしながら、マイクロチップのデータを読み込むリーダー(機械)がなければ連絡先は分かりませんし、リーダーが必ずしも保護された施設にあるとは限らないというデメリットもあります。

迷子札・鑑札・注射済票のデザイン、素材、つけ方について

迷子札・鑑札・注射済票について、デザイン、素材、つけ方についてご紹介します。

それから、「迷子札・鑑札・注射済票」の3種類は一緒につけると落とした時に大変です。

分けてつけておいた方が、外れてしまった時に安心です。

迷子札

【押さえておきたいポイント】

いざという時の為に常時着けておきたい迷子札。

最近では可愛いデザインの迷子札も出てきますが、それよりも迷子札を購入・作る・装着する上で押さえておくべき点があります。

  • 取れない・外れない・ブラブラしない
    保護された犬の大半が首輪をつけていない事から、外を彷徨っている間に取れてしまうか、ブラブラしていると邪魔に思って噛んで壊してしまうのかもしれません。
  • 消えない・汚れない・濡れない
    せっかく付けていたのに書いてある文字が読めないと、何にもなりません。
  • 確実な情報
    犬の名前だけでは連絡のしようがありません。
    飼い主の連絡先をわかりやすく表示しましょう(最低でも飼い主の苗字と電話番号)

【愛犬にぴったりの迷子札はどれ?】

ペンダントタイプで手持ちの首輪につけるものから、一体型のものまで様々なものがあります。

迷子札が気になってストレスにならないように、体格や性格に合ったものを選びましょう。

デザイン 手作り 愛犬の事を一番わかっているあなたの手作り
難しく考えずに挑戦してみては?
オーダーメイド ジュエリー・アクセサリー作家たちが好みの形に仕上げてくれます
おしゃれなネックレス型は迷子札には見えないほど素敵です
素材 軽い アクリル・アルミ・布・革、シリコン(雨、衝撃にも強い)
強い ステンレス(切り抜きタイプは文字が消えることはない)、シルバー(刻印タイプはこすれても消えない)、真鍮
蓄光する素材 夜間でも目立つので安心
付け方 首輪につける 首輪に巻きつけて装着、首輪に直に金具で固定

革製チョーカー、迷子札付ビーズ首輪、首輪にリング・ナスカンをつけて装着

ペンダントタイプ チョークチェーン(チェーン付迷子札)
 ケース・ホルダー 首に巻きつける透明ビニール製のもの
リードにもつけられるタイプ
鑑札、済票も一緒に入るケース
プラスティックバックルで着脱が簡単なホルダー

最近では個人情報の保護のため、住所や電話番号を明記しないことが多く、情報をQRコードに入れた迷子札を製作してくれるところもあります。

自身のプライバシーを守る工夫も大切ですね。

鑑札・注射済票

鑑札、注射済票については、かつては全国統一のデザインが決められていましたが、平成19年から、次の要件を満たせば各市町村で自由に決められるようになり、可愛らしいデザインも増えています。

<鑑札(注射済票)の要件>

・耐久性のある材料
・首輪、胴輪等に装着できる
・登録番号(注射実施年度)
・都道府県名・市町村の名称を特定できる文字、数字

厚労省のホームページに全国の鑑札、注射済票が写真入りで表示されています。

興味があれば覗いてみてください。

鑑札・注射済票を紛失したときはどうすればいい?

鑑札・注射済票を紛失してしまったときは、再発行できるのでしょうか?

鑑札

飼い犬の登録担当窓口で再発行ができます。

手数料は自治体によって違いますが1,600円~2,000円程です。

鑑札は転居した際に、転居先で交換してもらうためにも必要です。(交換は無料)

注射済票

予防接種した際に発行された「狂犬病予防注射済証」を持参して、再発行を受けられます。

手数料は340円ほどです。

接種した動物病院が、代わりに再発行の手続きをしてくれる場合もあります。

さいごに

犬たちは言葉を話すことができません。

迷子になった時に、「ここにいるよ」と言えません。

自分の名前も言えません。

大切な愛犬の代わりにしてあげられる事は必ずあるはず。

皆が安心して家族と共に暮らせますように。

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